まさか、十年後の女性専用出張風俗がこのように変化していくとは、と日々感じております。
Twitterなどを見ていると、癒されるはずが傷ついた、疲れた、余計病んだ、という呟きをよく目にするようになりました。
とても気持ちがわかります。
お客様側に起きている問題、ホスト・セラピスト(総称し、以後キャストとする)側に起きている問題を少しだけ解きます。
まず、このタイトルに書いた「コメント・レビューから生まれる嫉妬」というものについて。
どの業種にも必ずコメントやレビューはつきものです。
美味しいご飯が食べたいな?なんて時に、食べログで調べつつも、ついついレビューを見てしまいませんか?
人は必ずしも、心のどこかで評価をし、比較をするる生き物です。
物に対してであれば、そのレビューを見て、作り手は一喜一憂しますが、消費者側は有益な情報として捉え、その利用や購入を冷静に検討します。
では女性風俗ではどうでしょうか?
このコメントやレビューというのは、キャストに対しての接客や容姿などを含めた評価になる為、一喜一憂するのは、キャスト本人であり、そのコメントやレビューから様々な事を考え、改善し、役立てます。
ここまでは、通常とされるコメント・レビューというものです。
しかしながら、女性風俗は水商売と同じく、人対人で成り立っており、お客様側はカメラやパソコン、または食べ物に対しての評価を読んでいるわけではありません。
自身と時間を共にし、性的なサービスをしてくれた男性に対する他の女性からのレビューを読む事になります。
これは、読み方ひとつ、捉え方一つで、自身を追い込んでしまう危険な情報でもあります。
例えば貴方が、このような業界を知り、どのお店にしようか、どの男の子にしようかと選ぶのに悩んでいたとします。
お店を決め、男の子達へのコメントを見ました。
内容は様々ですが、利用者の声で評判の良い子を選びました。
そして、実際に接客を受けました。
やはり評判通り、接客も良く、現実というものを良い具合で忘れさせてくれ、ご自身にとっては、なくてはならない生活の一部となります。
ここまでは何一つ問題ありません。
また、そのキャストを応援してあげたい、などという気持ちも芽生える事でしょう。
しかし、最初に書いたように人は、評価を気にしたり比較をする生き物。
気に入ったキャストが、他のお客様にはどのような接客をしているか、気になっていきます。
ふと、目に留まるコメントを見つけました。
どうやら、接客の一部始終が書かれているようです。
その内容はとても生々しく、また、自分の時は、してもらっていないような接客内容も書かれています。
本来は、「癒されたい、現実を忘れたい」という気持ちで利用し始めたものが、気付いた時には嫉妬心が生まれ、また、普段の生活でも気になって仕方がありません。
女性風俗はホスト・キャバクラと同じ、人気商売です。
多くのお客様からの支持や良評価を得て、店の看板キャストとなっていきます。
その為、お客様側がその点に理解をした上で利用をしないと、せっかくの大切な時間が、より一層自身を苦しめる結果となります。
私の経験談も交えて「利用者様の嫉妬」の話を進めていきましょう。
女性風俗店・出張ホスト店の一部では、ランキングが存在し、注目され、競う形となります。
それ自体には問題はありません。
水商売・人気商売というビジネスにおいて、必要となるものです。
ランキングを参考に、どのキャストを指名するか決めるお客様も少なくありません。
その為、ランキングが上に上がると指名が増える為、キャストは、一所懸命になるのも事実です。
また、キャスト本人達の意思だけでなく、指名しているキャストのランキングを気にするお客様もいらっしゃいます。
私が前店舗で活動していた時に「ランキングってどう思う?」とお客様に聞かれ「やっぱり、評価の基準として順位がつけられる以上、他に負けたくはないかな…」と答えた事があります。
このお客様からは、「良かった。まったく気にしない、とか言うなら、応援し甲斐がないから、リピート止めようと思ってた」と告げられた事があります。
ランキング一つでも、キャスト同士だけでなく、応援するキャストを一つでも上の順位に上げたい為に、女性同士の争いが水面下で行われるほど、嫉妬や対抗意識が渦巻く世界でもあります。
少し話がそれてしまいましたが、箱のホストクラブと同じように、出張ホストも嫉妬渦巻く世界であり、昨日のお客様は明日の敵となる事も少なくありません。
この業界で有名なのは「ホスラブ」です。
私もこちらの掲示板で、毎日のように叩きに叩かれました。
ライバルキャストのお客様が、他キャストを落とす為に、悪評を書く事はよくあります。
しかし、上記とは別に、今まで指名してくれていたお客様が、足を引っ張る行動に出る方もいるのです。
いわゆる「客はがし」です。
さきほど書いた、ライバルキャストのお客様が他キャストの評価を下げるような事を書くのも客はがしの一つですが、一番怖いのは、指名をくれて、普段は笑顔で会ってくださっているお客様が、実は自身の評価を下げるような事を書き続けてしまう結果になる事です。
今まで応援していた気持ちが、他のお客様が増える事により、「自分だけのものにしたい」という欲と嫉妬で、指名しているキャストの悪評を書き始めるのです。
大抵、誰が書いたか?という事は、長年仕事をしていると6〜7割でわかります。
お客様毎に違う話をし、それに近い話や接客内容が書かれていれば、コメ主が誰が、という事はすぐわかります。
そのような形で、自身の悪評を書いている人を調べた時に、私の大切なお客様が、実は嫉妬心から他のお客様が離れるような行動をとっていた事を知りました。
非常にショックでした。
さて、コメント・レビューの話に戻りましょう。
他客のコメントが気になるのはとてもわかります。
ただ、キャストもお客様毎に、話す内容や、服装、お招きする飲食店などを変える事は普通です。
つまり、「私はされていない」という事は、通常なのです。
一つ例を上げるなら「男性経験豊富」というお客様と、「男性経験がない」というお客様に対して、同じような接客を果たしてするでしょうか?
自身のお客様を集めて、お客様がそれぞれ、どんな事をした、どんな話をした、という内容を細かく上げたら、きっと、重ならない事は何点も出てくる事と思います。
私の場合は「とにかく面白い」という点だけは共通しそうですが。
さて、この嫉妬や不安から逃れる為に、一番良いのは、女性風俗というもの、水商売というものが、どういうものかをしっかり理解した上でご利用される事が正しいかも知れません。
しかしながら、魅力的なキャストはたくさんいて、つい、本気になりそうなラインまで自身が足を進めている、という事は仕方がない事です。
何一つ、お客様は悪くありません。
病んでしまう、嫉妬してしまう、という負の時間を回避するには、気になっても絶対にコメントや掲示板を見ない、Twitterで女風界隈を回遊しない事です。
それしか、出来る対策はない、と思います。
「私はこんな事してもらった」というTwitterのマウント合戦や、ホスラブでの他客叩き、これらは全て嫉妬や不安、から始まるものが多いです。
自身がその渦に巻き込まれたくなければ、その場から離れ、ただ静かに利用をし、普段の生活とラインを引いておく、という事がとても大切でしょう。
女性風俗を利用されるお客様が、少しでも穏やかに利用出来ますよう。