会社勤めだった頃から、次のような考えを私は持っています。

全ての社員が会社に愛を持っている事はない

当然のことながら、全ての者が愛社精神を持っているわけではありません。当店でも、入店をしてみたものの、社風に合わない、「出張ホスト・女性風俗」という仕事自体が自分に合わない、など様々な理由で去って行くものもいます。
その中でも、一部の者は研修に参加をし、経験者の話に耳を傾け、多くの質問をし、成長していきます。
また、経験者は後輩に対し、教えを説き、隠れている能力を引っ張り出すという立場になっていきます。
このようなロイドには、心から、多くの感謝の気持ちを毎回送りたいです。

経営者として、ホストとして

私自身を指名してくださるお客様は、「喜んでもらい、楽しんでもらい、癒されてもらい、時にはお客様の悲しみを二分の一に分ける」ということを念頭に全力で接客しております。

しかしながら、経営者としての自分に重要なのは、お客様に喜んでいただくことではなく、「お店全体の事」や、「ロイド達を教育し成長させ楽しく仕事をしてもらうこと」だと思っております。
お客様に喜んでいただく為の最大の接客をするのは、経営者の私ではなく、当店ロイド達の役目だからです。

日本人は規律の中に自分なりの自由を探す

我々日本人は、規律・規則・規制を非常に重んじて生きております。
コンビニ一つにおいても、ほとんどの方は、会計時に床を見て、どこから並べば良いのか、確認するのではないでしょうか?
また、バスの停留所でも、どの人が最初に並んだのか?を考え、その後列を自ら作り始める民族ではないでしょうか?

当店でも「ロイド達への教育」、「お客様への接客」おいて、しっかりとした規律を置いております。
「勉強が出来ない」という子は、「勉強の仕方がわからない」ということであり、ある程度の勉強方法と課題を出してあげることで、一歩を踏み出します。
当店では、イベントによる月一の提出物がありますが、これも一つの「研修」と同じく捉えております。
この提出物すら「面倒」と感じ、期限を過ぎても提出がない者は、この仕事に対して「アルバイト以下の仕事」くらいに感じているのかも知れません。

中には辞めていった者の中で当店を「厳しい」という者もいましたが、そのような者は、大抵、転々と店を変えて定着せずに業界から消えていきます。

「風俗」という仕事を軽く見ているからこそ、上記のような考えになるのかも知れません。このお仕事も一つの立派なお仕事であり、当店はしっかりとした理念を持ち運営をしております。

夢とは違う、目標・目的…

「メジャーリーガーになりたい」という考えは夢であり、それを叶えるためには、日頃の目標を立て、「メジャーリーガーになる」という目的を達成します。

それには、小さな目標を立て、目的を達成する過程が必要です。

最短ではあるものの、「少年野球でエースになる→中学野球で名門高校に注目される→甲子園優勝校メンバーとして顔を知られる→プロ野球入団→結果を残す→海外球団からのオファー」→「目的達成」という明確で地道な過程が必要です。(仮定です)

当店も2017年にオープンし、小さな小さな目標を立ててきました。

最初は私を含め四人で開始したものの、「ロイドを集める」という一定の目標を達成し、次に「看板ロイドを1、2人売り出す」という目標を超え、三年目の今年は、「当店にしっかりと定着しやる気のある子をスキルアップさせていく」という目標です。

のんびりしているなあ、と思う方もいるかも知れませんが、むやみやたらに多くの人材を入れ、手が回らないうちに新人を接客をさせることで、接客ミスに繋がり、お客様自身を傷つけたり、看板に傷がついたり、大きな問題へと発展していきます。

一人の功績はなかなかお店の繁栄に繋がりにくいですが、一人の失敗は大きくお店のイメージへと繋がります。

また、出張ホストというお仕事はデートからヒーリングまで(当店の場合)幅広く接客をする為、一人のロイドが成長していくまでの過程が、とても長いものと感じております。

そんなロイド達が、いくつもの目標をクリアしていくことで、私の「目的」に繋がっていくと信じております。

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